九州の中でもっとも磨崖仏が多いと言われている、国東半島。平安時代の仏教文化が色濃く残る、個性的な石仏の宝庫です。 市街地から離れた緑豊かな県道?国道?沿いにひっそり佇む、富貴寺。 四季折々の美しい情景が魅力の富貴寺は、718年に仁聞菩薩によって開基されたと言われています。 昔ながらの木造の門は、こじんまりとしていて柔らかな印象。両脇には、石で造られた仁王像がいらっしゃいました。サイズもヒトと同じくらいのミニサイズ。 阿形と吽形。どちらも随分優しい感じです。仁王像と言えば、奈良の東大寺の金剛力士像がやはり一番印象的です。あの筋肉隆々でとっても大きな像が、わたしの中の「仁王」像だったので、まったく異なる印象です。やはり九州らしいというか、素朴なところがとっても親しみやすい仁王像。外気にさらされた摩耗具合がより柔和な印象を与えるのかもしれません。 ...
鎌倉五山のひとつ、臨済宗の本山としても名高い「円覚寺」。 2度の蒙古襲来時の際の執権でも有名な「北条時宗」が中国より無学祖元を招いて創建されました。深く禅宗に帰依していた時宗をはじめ、北条氏、幕府、朝廷から手厚い保護を受けた円覚寺は、その後の五山文化や室町幕府にも繫がる日本の中心的存在になりました。 12月の第1週目。燃えさかる紅葉鑑賞です。なんだか、真っ赤で力強くて、恐いくらい… ホントに短いこの時期に、鎌倉に来られた幸せを噛みしめながら、境内の歩くと、もうシャッターを切らずにはいられない。 寺院建築と庭園と自然の山々の雰囲気が、ほんとうに見事で、「日本に生まれて」「日本人でいることを」誇りに思います。世界中のヒトに知ってもらいたいけど、まずは日本人に来てほしい。日本の素晴らしい風景を観るたびに、思います。 イチョウ、もみじ、桜…。さまざまな木々が色づきますが、私はもみじが好きです。お星さまのような、赤ちゃんの手のような葉のカタチが大好きです。 臨済宗の総本山である円覚寺は、とても広い境内。そのなかで、北条時宗の廟所(お墓)が祀られているという佛日庵という寺院。覗いてみると、お茶を嗜む奥様が…。 わたしたちも!というわけで、時宗公にお焼香をして、御抹茶を頂くことにいたしました。 この佛日庵は、川端康成の小説『千羽鶴』の舞台になったことでも知られる茶室・烟足軒(えんそくけん)が併設されています。お線香の香りと紅葉に包まれて、ゆったりと贅沢な時間。 こういう時間こそが、いちばん尊い...とつくづく身に沁みます。 次に訪れたのが、弁天堂。どうやら眺望がよいらしく、道のりも確かに急坂で、道というより、通路?狭い小さな道。小さな子も頑張って、上がっているので、ひぃひぃ行っていられません。 ようやく、鎌倉の山々を眺める眺望スポットへ到着。ここにある釣鐘が有名らしいのですが、ちょっと今回は飛ばします…。 この日はよく晴れて、空気も澄んでいたので、富士山もくっきり。富士山見ると、絶対「おぉぉーーー!!!」って言って、手を合わせる日本人。もしかしたら、日本人にとっての神様とか信仰って、富士山なんじゃないか?ってふと思ってみたり…。 でも、やっぱり富士山見ると、「ありがたい!ありがたい!」と、感謝の気持ちが生まれます。一番高い山だから、日本全体を見守って、包んでくれているかんじです。 さっき、お抹茶を頂きましたが、ここでも...お団子。雄大な景色を見ながら食べるみたらし団子はまた格別。「東海道道中膝栗毛」ヤジサンキタサンになった気分で、ほおばる女子2名。笑さて、そろそろ時間なので、戻らないとッッ!! ここ円覚寺では、一般の人も「禅」を体験させて頂く事ができます。「居士林」というのが座禅道場。お坊さんではなく、在家である一般の人たちのための座禅道場です。ここではさまざまな座禅会を催しており、定期的に座禅修行や学生向けの会も用意されています。 床張りの道場に座布団が敷かれ、壁を背にして、坐禅を組みます。結跏趺坐、または半跏府座で、座り、おへその下の丹田の前で法界定印を組みます。これは、「丹田=魂」をここに置き、自分自身と向き合うためです。法界定印を結ぶ親指が離れると「心ここにあらず」で警策でパンッと叩かれます。 お抹茶も団子も食べて、午後2時。ちょうど眠たい時間…。坐禅を組んでいる時、眠っていないのに、突然意識がパアーッと離れて、頭がぐらぐら揺れる瞬間が何度も訪れることがあります。「あれって、なんなんだろ? ...
「わたしが好きそうな、おもしろい観光スポットがある…」と大分観光の初っ端に連れっていってもらった、ここ地獄極楽。 「じごくごくらく」って…。名前が凄すぎる。噂によると、「怖いところ」らしく、まったく予備知識もないまま、大分在住半年の新参大分県民とともに、よくわからない仏像スポットへ行くこととなりました。 到着してみると、「入り口→」という看板とともに、「先に→閻魔大王へ」という文字。 い、、いきなり閻魔大王ですか…。とりあえず、私たちはまず最初に閻魔大王さまに会いにいくこととなりました。いざ、パンフレットを頂いてみると、「洞窟めぐりであの体験」。 「全国で唯一洞窟の中に地獄から極楽までの珍しいミステリアスストーリーが見られる。」 うん!だいぶ興味あり。さっそく進むと、洞穴を発見しました。 どうやら、ここが入り口のようです。幼い頃に、お友達と ...
赤坂見附駅からすぐ。一ツ木通りに、ドンと構える“赤坂不動尊”。 職場が赤坂ということもあり、とっても身近なこのお不動さん、なんと御府内八十八カ所の札所でした。いつも通っている道というのは、「いつでも行ける」という意識が働き、実はなかなか足を踏み入れないものだったりもします。 この日は土曜日の朝ということもあり、普段はサラリーマンで賑わう一ツ木通りもこの日は人がまばら。いつも思うのが、この雰囲気が東京っぽい…。雑居ビルが立ち並んでいるのだけど、少し歩くと、都市開発として造られた大規模な高層タワーや商業施設が現れる。新橋も虎ノ門ヒルズがあるし、銀座も丸の内の高層ビル群があるし、新宿も歌舞伎町から西へいくと、副都心の高層ビル群があります。ここ赤坂もこの通りをまっすぐ歩くと、TBSを中心とした赤坂サカスが登場します。わたしとしては、この景観をまったく無視した都 ...