四谷巡礼も中盤にさしかかりました。 古すぎず、新しすぎず、門柱の石と門の光度合が、なんだか石材屋さんかのように美しい「東福院」。 こちらは、時代に合わせた都心型納骨堂が、日テレ「情報ライブ ミヤネ屋」で紹介されたという、現代型の寺院経営が特徴のお寺です。 昨今では、核家族、少子化や単身者の増加により、先祖代々のお墓を守り続けることが難しくなっています。 お盆・お彼岸・年末年始の年4回は、ご先祖さまのご供養をするのが通例ではありますが、なかなかお寺とは縁遠くなってしまい、お墓の管理が出来なくなってなってきています。 しかし、このような室内の納骨堂であれば、お墓の清掃や維持などを気にすることもなく、お寺で責任をもって管理をして頂けるということなので、とても便利でありがたいシステムになっています。 最近、通勤のとき ...
さて、四谷巡礼の最終札所。 四谷から信濃町にかけて、歩いてきました。 四谷界隈の中でもこの「顕性寺」に面する戒行寺坂は、右も左も寺、寺、寺…。 日蓮宗、曹洞宗、こちらの真言宗、宗派を問わず、多くのお寺が並んでいます。 そのなかでも、こちらの「顕性寺」。 小さな間口の奥まったところに建物があるので、一見通り過ぎてしまいました。 隣には、「妙蓮寺」という保育園も併設した大きな日蓮宗のお寺もあるので、 そこと間違えてしまい、少しの間ウロウロ、きょろきょろ。 よく見ると、お寺の御堂がありました。 1階が庫裏で、2階が本堂でしょうか? 土地の狭い東京ならではの、御堂の造り。裏にはお墓もありました。 奥まっているので、分かりづらいのが残念ですが、とても存在感があります。 さて、外苑東通りを出ると、もうすぐそこは、信濃町駅。 さまざまな宗教法人が ...
外苑前と原宿の真ん中、ちょうど國學院高校の真裏に位置する「龍厳寺」。 すぐ近くに外苑西通りや青山通りが思えないほど、ひっそりとした丘。 ついさっきまで、国立競技場と神宮球場の歓声に包まれていたとは思えないほど静か…。 インターホンを押して、境内には入らせて頂くと、とても緑豊かで昔ながらのお寺。 特にキレイに整備されているという印象はなく、今流行りの「ありのままに」といった感じ。 この「ありのまま」感が、逆の表現をすると、鬱蒼としていて、何かが出てきそうな雰囲気で少しだけ怖い…。 なにか強い「気」のようなモノを感じるお寺です。 こちらのお寺は、弘法大師のゆかりの地をめぐる札所なのに、なぜか「臨済宗」。 明治期に改宗するお寺も多かったとあるので、そのうちにひとつかと思いきや、創建された江戸時代から臨済宗のようです。 ...
梅雨の中休み。スカッと青空と、照りつける太陽。 夏らしい季節の訪れに心躍らせながら、向かったのは世田谷八幡宮。 世田谷の住宅街の中に、忽然と現れた、大きな鳥居。 鳥居の先から感じられる、神聖な空気。 目に見えない"なにか"が、わたしのからだの内側に語りかけてきます…。 吸い込まれるように、この鳥居をくぐり、本殿をお詣りすることにします。 真夏日であったこの日、30度を超える猛暑の中、ここの境内に入ると、とても涼しい。 豊かな草木と土壌が、日頃の雨をたっぷりと吸い込み、ちょうどよく冷やしてくれているのでしょう。 自然の摂理というのは、なんてすばらしいのだろうか? 人間が"欲"を出さずとも、すべては最初から持ち合わせているのに…。 なんてことが、ふと頭の中に浮かびました。 というものの、、 わたしも"欲"の塊。 お腹空いてなくても、なんか食べたいし、美容器具とか、本とかすぐに買っちゃうし。 いつも、連休に行く旅のことばかり考えているし…。 まぁ、そんな"欲"とのお付き合いが、人間としての生まれた運命(さだめ)なのでしょう。 そんなことを考えながら、とぼとぼ歩いていると、アコースティックギターを抱えたひとりの青年。 きっとこの景色に合わせて用意したであろう、作務衣と麦わら帽子。 そして、この青年に「キャッ!キャ!」と携帯カメラで撮影をする、女子2名。 青年も随分決めこんだかんじで唄っているので、これはPV撮影かな? なんだか、淡い青春の1ページを覗いているようで、少し恥ずかしい気持ち…。 でも、こののどかな雰囲気がまた心地よいのです。 女子たち、こっちの角度も味があるんだけどなーー。 さてさて、いよいよ本殿です。 木々の緑と社殿の朱。そこに日向と日陰のコントラストが重なり、すばらしい景色。 わたしが想う、誇り高きJapanese ...
三田界隈の御府内めぐり。 目的の寺院が近いので、とても巡礼しやすいです。 次に訪れたのは、宝生院の並びに位置する大聖院。 土地の形状が敷延(道路と接する部分が 路地状になっている土地)になっており、 建物が奥まっているため、なかなか場所が見つかりづらいです。 東京の寺院は、都市開発の影響か、土地の権利に影響か、はたまた不動産所得に関することか、 境内・建物の面積がとても小さく、ちょっとお金持ちの豪邸のような一般的な民家のような造りが多いのが特徴です。 江戸時代の檀家制度によって、民衆が寺院の檀家になることによって、戸籍を管理していた…。 、、とたしか日本史の授業で勉強した記憶があります。 主には墓、戸籍、葬祭などを行う、地域密着の寺院がメインのため、このように小ぶな寺院が多いのでは?と推測をしています。 そして、近年ではお寺の経営も厳しいと言われている時代。 ...
国立競技場から外苑前方面へ。 この日は、旧国立競技場の最期のJリーグ戦。 サポーターの声がこちらにまで響くよう…。 巡礼を重ねていると、いろいろと見えてくることがあります。 例えばね、ここの建物のように、ピンク色の壁面や柱、黒い格子。コンクリート造かしら? 関東に多いと思われます…。このタイプの建築用式。 当時の流行りでしょうか? ちょっと調べて見たものの、真相は分からず。。 こちらのお寺、この日はお葬式が行われていました。 檀家寺院の日常生活。 寺族の忙しさは十分承知ではあるものの、せっかく来たので時間を見計らうことに します。 青山方面へ。 てくてく歩いて行くと、なんだか見覚えのある看板とお店の名前。 「アメリカンクラブハウス」 気になるから入ってみました。 昔ながらのアメリカンダイナーといっ ...
わたしの「江戸御府内八十八カ所めぐり」記念すべきスタートは、こちらの宝生院。増上寺での寺社フェスを終えて、まずは三田界隈の寺院から巡礼をはじめました。 頼りとなるのは、「東京お遍路 大江戸めぐり」という本と、携帯電話の地図。図書館で見つけたこの本。地域別に寺院が掲載されており、可愛らしいイラスト付き。 はじめてのお遍路で、若い女性にとても読みやすい一冊です。 お遍路というと、どうしても第一線を退いたご年配の方々のイメージが強いのですが、この本と一緒なら、なんだか安心です。そしてお供には、スマホとipad。 住所を入力して、目的地に向かいます。GPSで位置情報を確認しながら進めるのは便利です。 しかし、第一目的地の宝生院。たぶん地図上では合っているものの、まったくそれらしい建物が見つからない…。しかも、ひと山登っているので、これまた辛いかんじ ...