圓光寺。

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詩仙堂からの帰り道を歩いていると、よく目に止まったのが「圓光寺」の看板。
とても美しい門構えに魅了され、



旅の醍醐味は、感覚で出逢う新たな発見…。実は、まったく知らなかったお寺だったのですが、行ってみてびっくり!驚くほどのもみじの楽園でした。

ここ、圓光寺は、慶長6年(1601年)徳川家康が国内教学の発展を図るため、伏見に圓光寺学校を建立したことが始まりです。僧俗を問わず、入学を許し、孔子家語や貞観政要など多くの書籍を刊行しました。その後、相国寺山内に移り、更に寛文7年に現在の地に移転しました。

山門をくぐると、まず目に飛び込んでくるのが、枯山水「奔龍庭」。
洗練された白砂で表現される、雲海と石組みで表わされた龍は、平成になって作られた枯山水の庭園です。たしかに、伝統的な枯山水に比べ、かなりスタイリッシュでモダンな印象を受けました。






 更に奥に進むと、圓光寺のメインとも言える「十牛之庭」。
縁側に腰掛けて、ゆっくりと秋の訪れを感じ入ることがでます。周囲を洛北の山々に囲まれ、その借景をも堪能できる池泉回遊式庭園は、まさに「秋の京都」!広告やポスターでよく目にする名所は、いつも激混み…。紅葉を愛でる余裕がないのが、実のところではありますが、この圓光寺は、ほどよい観光客の数なので、ほんとうに味わいたかった京都を心ゆくまで愉しむことができます。




ついつい「そうだ 京都へ行こう」を意識してしまう、京都での撮影。
日本の伝統美を誇る、京都の寺院建築と庭園。自然とともに生きる、古来からの日本人の生き方。そして、四季という自然の宝が、日本にあるということ。日本人として生まれたことへの感謝の気持ちが湧いてきます。







境内には、秋を彩る演出も施されています。
東京オリンピックの招致をきっかけに「おもてなし」という言葉が身近になりました。さまざまな「おもてなし」の形はあれど、本来の「おもてなし」の基本は、こういうことではないか?と手水鉢の美しさから、日本のこころについて、ふと考えることになりました。


そして、この手水鉢ですが…
すこしひいてみると、何やら竹の棒が、地面から突き出し、耳を当てている方がいらっしゃいます。そう、ここの手水鉢は、水琴窟になっています。水琴窟とは、日本庭園の装飾のひとつで、手水鉢の近くの地中に掘り出しら空洞の中に素敵を落下させると、その際に発せられる音を反響させる仕掛けです。高い金属音のような美しい音色が、水の音楽のようで、うっとりとします。


裏山に登ってみると、家康公の歯が埋葬されているという、東照宮とともに、圓光寺を彩る紅葉がまた違った角度から鑑賞することができます。洛北を一望できるこの眺めは、学問に励む、門下生の息抜きになっていたのではないでしょうか?






そろそろ、今年も紅葉の時期が近づいてきました。
圓光寺で毎年行われている「早朝の紅葉特別拝観」。紅葉の最も美しい時期の数日に限り、拝観時間前に1日70名様限定で、朝のお庭が解放されます。今年の開催期間は下記のとおりです。既に予約が解禁されているようなので、この時期に京都にお越しになる機会があれば、ぜひ早朝の朝日に照らされた紅葉を堪能してみてはいかがでしょうか?


<秋の早朝特別拝観のご案内 2016年>
・人数:1日70名完全予約制
・時間:午前7:30~
・応募方法:10月20日(木)〜お電話にてご予約を承ります。
(受付時間am9:00〜pm5:00)
詳しくはFacebookページをご覧下さい。
・開催期間:2016年11月18日(金)~11月27日(日)

秋の早朝特別拝観について、詳しくはこちら






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