静岡東部の初詣と言えば、三島大社。
静岡県の最東部で育ったわたしにとっては、結構馴染み深いものの、実は初めての参拝。神社と言え ば、「三嶋大社」!というほどだったので、さぞかし大きな神社だろうと思って行ってみると、意外と小ぶり。わたしの想像では、明治神宮とか、靖国神社だっ たのですが、ここは静岡、しかも三島でした・・。でも静岡らしく、ちょうどいいかんじです。
桜の名所としても知られる、三島大社は、ソメイヨシノをはじめ、大島桜、三島桜、枝垂れ桜、八重桜など、さまざまな種類のサクラを楽しむことができます。
この日は、ちょうど三嶋桜が満開で、絶好の花見頃。お花見の見物客だけでなく、結婚式、お宮参りなど、お着物を身にまとった美しい方々で賑わっていました。
パワーススポットとしても有名な三嶋大社。
40カ所以上ある富士山結界のリーダーとして鎮守しており、富士山の噴火を防ぐためとされています。
創建時期は不明とされていますが、奈良・平安時代の古書にも記録が残るほど、歴史ある神社。この「三島」の地名も、「三嶋大社」の社名から名付けられたと言われています。
特に、鎌倉幕府の祖して名高い「源頼朝」が深く崇敬し、源氏の再興をここで祈願したと言われています。そのため、何か事を興すときにご利益があると、旗揚げの神社としても有名です。伊豆国一宮として、武門武将の崇敬篤く、広く天下に広まっていきました。又、平成12年には、ご本殿が重要文化財に指定され、文化価値の高さも再認識されています。
バスツアーのお客さまも現れ、本殿は徐々に人が多くなってきました。
「左右からもご参拝ください」という宮司さんのアナウンスが流れるも、一列に並ぶところが、なんとも日本人らしい光景です。
並んでいる間に「文化的価値が高い」と言われる、本殿の装飾や彫刻もじっくり観察をしてみました。江戸時代に創建されたという現在の社殿は、権現造。徳川家光時代の形式を踏襲したと言われています。たしかに、権現=家康公ですね。静岡にゆかりの深い家康。まさしく歴史を垣間みる瞬間、とても嬉しい気持ちになります。
荘厳な錦の御紋。天皇家との密接なかかわりについては、まだ勉強不足で不明ですが、なぜか至るところにあります。天皇家しか使用することが出来ないと言われてる16枚の菊の御紋。なぜ、こんなにもあるのか…ちょっと不思議です。
本殿の彫刻は神后皇后の説話に基づく説話がレリーフになっていて、登場人物の表情を眺めるのもまた、とても楽しいです。
お寺はお坊さんばかりだけど、神社の巫女さんがいらっしゃるので、とても華やかでよいですね。きっと外国人の方々も、巫女さんのファッションなどにも興味をお持ちのことでしょう。日本特有の文化、大事に継承していきたいものです。
そして、境内にある「福太郎」というお茶屋さん。草餅をこしあんで包んだ、柔らかな和菓子。このセットでなんと、200円。参拝の帰りにちょっと休憩するのに、ちょうどよいお茶セットです。静岡ということもあり、「弥次さん、喜多さん」の気分です。
そして、結婚式の方々にも遭遇しました。桜が満開の神前式。日本古来の品格漂う、すばらしいロケーション。「嫁ぐ」という、もっとも大きな門出。あたらしい家族を迎えるということ、ふたつの家族がひとつになるということ、とても深くそのことの意味が心に刻まれる...神社での挙式は、大きな責任を教えてくれるような気がします。