総持寺。

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神奈川県横浜市鶴見にある、曹洞宗の大本山である総持寺。
曹洞宗と言えば、歴史の授業で習ったのは、福井県の永平寺ですが、総本山が2つあります。総持寺を開山された瑩山紹瑾禅師の生誕800年を記念したイベントが行われるとのことで、はじめての訪問です。



曹洞宗といえば、鎌倉時代に道元禅師が開山し、永平寺を創建しました。その後、第四祖である瑩山禅師が、1321年に石川県能登に能登総持寺を創建したことがはじまりです。天台宗の寺門派、山門派のように、曹洞宗でも瑩山派(総持寺派)と道元派(永平寺派)の2つの派閥?があるようです。能登総持寺が、明治時代に焼失したことにより、現在の横浜市鶴見に移転されました。

ここへ来て、何より驚いたことが、大祖堂の大きさ。
何より…大きすぎる。千畳敷の内外中陣と952坪の地下室を有するというので、驚き…。
京都や奈良など、大きな寺院にも足を運びましたが、これほどまで大きなお寺ははじめてかもしれない。にもかかわらず、写真を撮影し忘れるという大失態。

こちらは仏殿。釈迦如来像が祀られています。



言い訳にはなりますが、今回この法要に父が参加をするということで、建物内をメインに拝見させて頂きました。なかなか、中にお邪魔をすることがないのでドキドキです。





やはり、100名以上の修行僧が毎日励んでいる禅宗道場ということもあって、清掃が行き届き、凛とした空気が張っているような印象を受けます。




ここには、本当にたくさんの建物があり、それぞれの持ち場によって、修行僧がいらっしゃる場所も異なるようです。ここの雰囲気をみると、かなり厳かな印象を受けますが、修行僧たちのところへ訪問してみると、男子寮のように、和やかなムードに包まれていました。


坐禅堂と呼ばれる、衆寮は一般参禅者にも開放されているようで、中央には江戸期に徳川家から寄進されたという准胝観音像が祀られています。さすが、「只管打坐」の曹洞宗。ひたすら坐禅を組むという教えにふさわしい道場の雰囲気です。

さて、中に入ってみると、さまざまな仏像にお会いしました。


日本一の大黒天と呼ばれている、大黒尊天像。高さ180センチメートルで、かなり迫力ある黒い大黒さまは、台所の神様と親しまれている神様で、七福神でも有名です。

お手洗いである東司(とうす)には、烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)。結構好きなんです、トイレの神様。


豊満な如意輪観音さま。なんだか、色もあざやかで気に入ってしまった1枚。


こちらは、タイからやってきたようです。(たしか…)

色々と建物内を練り歩いたので、もはや、どこがどこの建物だか分からず。


案内なのか?ご挨拶なのか?ひととおり、全体的にそろそろお夕食のお時間ということで、精進料理を頂けることになりました。


曹洞宗では、食事も修行の一環。典座寮という食事をつくるお役目の修行僧が、大地の恵みに感謝をして余すことなく、大切にしてつくられたお料理。このように、食事ができる喜び、また作ってくださったお坊さまや農家の方々、大地に、感謝の気持ちが芽生えます。ゆっくり丁寧にひとつひとつの事柄を味わい、噛みしめるということはとても大切であることを思い出します。

せかせかする毎日で、一番大切なことが見えなくなっていました。それは、私は生かされて、生きていること。それは、人であり、大地であり、空であり、宇宙であり、すべては繋がって、この尊い命を頂いていること。これに気づくと、もう感謝の気持ちしか湧き上がりません。





一泊させて頂き、明朝4時半頃に起床だったような記憶が…。朝課に参加させていただきました。宿坊とはまた異なる、道場のお坊さま方に少し近いところで、さまざまなことが拝見させて頂いた、貴重な時間でした。


次回は、一般の人のための「坐禅」に参加してみたいと思います。今回、お世話になった父と総持寺の関係の皆様に深く感謝申し上げます。


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