京都と奈良の県境、京都府のお寺ではあるものの、地理的には圧倒的に奈良であろう浄瑠璃寺。 奈良駅からバスに揺られると、次第に住宅が少なくなり、青々とした景色が続く山間の道に入っていきます。 午後15時頃、浄瑠璃寺行きのバスの最終便は、ひとり旅であろう乗客が2名。 途中の停留所から、人が乗りこんでくることもなく、ただただ目的地に向かって、進むこと、1時間弱、豊かな山の集落に到着しました。 バスの運転手からは「もう奈良駅行の帰りのバスはないからねー」と、不安を煽るアドバイスを受け、ひとり旅の女性と私は慌てて、帰りの道順を確認…。 どうやら、加茂駅行きの最終便はまだあるらしいけど、かなり時間は限られるようなので、早足での見学になりそう…。 ここ、浄瑠璃寺は極楽浄土の世界を見事に表現していると言われる伽藍配置の浄土式庭園が有名な真言律宗のお ...
わたしの奈良は、中宮寺にこそある…。 うーん、そこまで言い切ってしまうと、なんだか違うような気もするけど、 奈良に訪れたときには、絶対に立ち寄りたいお寺。 そう、誰もが一目見たら、うっとりしてしまう、弥勒菩薩さま。 エジプトのスフィンクス、レオナルド・ダ・ヴィンチのモナリザと並んで、 「世界の三つの微笑像」として有名で、東洋美術の「考える像」とも呼ばれる半跏思惟像です。 とにかく、美しすぎる…。 漆黒の艶やかなお体で、半跏スタイルで足を組みながら、頬づえをついているかのように、そっとお顔に指先が触れている、この優美なしぐさ。 それでいて、ほんのり微笑んで、静かに座っていらっしゃる…。 思わず、感嘆の溜め息がこぼれてしまうのは、きっとわたしだけではないはず。 弥勒菩薩さまは、元来現世のほとけさまとして信仰されてきました ...
京都の夏の風物詩と言えば、川床。 川床と言えば、貴船・鴨川・高雄。 貴船神社と繋がるハイキングコース?参道?が、夏の暑さを和らげる鞍馬寺。 あの牛若丸(源義経)が幼年期に過ごしたところ、鞍馬天狗などで、有名なあのお寺です。 真夏の早朝、叡電に乗って、ぐんぐん京都の山奥へとのぼっていきます。 一年でもっとも人が集まる夏の貴船エリア。 午後になると、気温も上昇するので、早めに訪れるのが吉。 鞍馬に到着すると、さっそく天狗のお出迎え。 さて、鞍馬寺の仁王門をくぐり、俗界から浄域へ入ります。 ここでは、心を落ち着かせ、静けさを大切に、感謝と祈りの心をもちます。 まずは、くらま山に入山します。 ここは、御堂や仏像ではなく、山自体が信仰の対象。 毎日を明るく正しく元気よく積極的に生きぬくための活力を、本尊である尊天からいただくための道場です。 他の ...
JR東海道線の大船駅。 小さな頃、地元から東京までの車中で、いつも楽しみにしていた観音さま。 上り電車が出発するとお目見えする、白くて大きな観音さま。 途中の早川駅でも、海を見渡す大きな観音さまにお会いするのですが、 大きさ、スケールがぜんぜん違う。 小さいながらに、この大きな観音さまのお姿にいつも圧倒されていたことを思い出します。 そしてこの「観音さまを必ず見る。」という不可思議な自分ルールがあり、 うっかり寝てしまって、見逃したときは、ひどく後悔したものでした。 さて、それから20年。 電車の車窓からしか見たことなかった観音さまに、近づいてみることにしました。 実家から東京へ戻る帰路。 すこし早めに出たので、はじめての大船駅下車。 駅を降りて、ぐっと坂を上ると、そこには大船観音寺。 どうやら、元々お寺があったのではなく、観音さま建立によって、建て ...
わたしの大好きなお寺。 正確には、わたしの“BEST OF 仏像”がここにあります。 そう、鎌倉文化史で、必ず教科書や資料集でも出てくる「空也上人立像」。 写真の右端にも映っていますが、口から念仏とともに、6人の阿弥陀仏を出しているあの有名な仏像です。 「市の聖(ひじり)」として、庶民に親しまれた空也上人。 第60代醍醐天皇の皇子として生まれるも、苦修練行を重ね、尾張国分寺にて出家。 森羅万象に生命を感じ、諸国を廻りながら、橋・道路などの建築による社会事業を行ったと言われています。 「阿弥陀念仏」を称え、念仏を唱え続け、多くの帰依者を得たことから、このような仏像がつくられたようです。 宝物殿に安置されているこの仏像。 撮影は禁止なので、ここから仏像をご確認ください。→ 空也上人立像 写真で見ると、若干不気味で少し怖い印象すら感じますが、 実際 ...
京の冬の旅。 普段は見学できない庭園、襖絵、仏像などの文化財が特別公開されています。 東寺では、毎年この時期になると、五重塔の初層(1階部分)が拝観できます。 京都駅から歩けるけれど、今回は近鉄に乗って、ひと駅。 東寺の駅から歩いて行くことにしました。 九条通りを出て、まっすぐ目の前に見えるのが、国宝・五重塔。 京都の象徴(シンボル)ともいえる、日本一高い五十塔。 世界遺産にも登録されている、真言宗の総本山「教王護国寺」。 794年、桓武天皇が京都に都を遷都され、メインストリートとして賑わった朱雀大路。 その東西に、国家鎮護の祈りを込められて建立された、唯一の官寺。 教王護国寺は、その東側に位置したことから、別名・東寺と呼ばれています。 元々は、国家のための寺院でしたが、のちに弘法大師さま(空海)に下賜され、 真言宗の総本山として、弟子である僧 ...