11月中旬、日曜日の京都。
肌寒くて、布団から出るか否か、葛藤の朝を迎えました。ここまで来て、朝寝坊をするわけにはいかない!と心を奮い立たせ、向かった場所は、こちらも紅葉の名所、東福寺。
京都五山第四位としても名高い東福寺は、鎌倉時代を代表する禅寺です。
京都五山?日本史の授業で聞き覚えがあるものの、何が五山なのか?たしか鎌倉にもあったような…。気になったので、調べてみました。
五山制度とは、鎌倉時代に北条氏が南宋にならい、臨済宗の寺院を格付けした制度です。幕府が寺院を管理下に置き、コントロールするために、主に鎌倉の寺院を中心に選定をされましたが、室町時代に足利尊氏や弟の直義が禅宗を信仰したため、京都にも新たに五山制度が導入されることになりました。のちに数回の改訂があり、3代将軍義光が相国寺を創建した際に、現在も受け継がれる「五山」となったそうです。
京都五山の第4位の東福寺、とても広大な敷地です。
境内のなかに、北谷、中谷、南谷の三つの渓谷を巧みに取入れている、東福寺。3つの橋を総称して、「東福寺三名橋」と呼ばれています。
まず、最初にお目見えするのが、臥雲橋(がうんきょう)。この橋から臨む、次の通天橋の眺めがとても美しいのです。朝一なので、まだ対岸の橋には、人がいないようです。
通天橋の拝観受付を済ませ、中に入ってみると、真っ赤に色づいたもみじの数々…。
ついにやってきた、憧れの通天橋からの紅葉です。「洗玉澗」と呼ばれる渓谷に、今次黄色に染まる珍しい三ッ葉楓があります。これは、東福寺を開山した聖一国師が唐から伝えたと言われています。
通天橋を渡り終えると、カメラおたくのおじさま方が、境内に散り始めました。本領発揮のお時間のようです。実は、わたしもそこに混ざってみたりして。
洗玉澗に下って、通天橋や方丈を見上げてみると、また異なる表情で紅葉を愉しむことができます。
若干、橋の人たちの数が、気持ち悪いようにも思いますが、これが現実…。そして、さっきまで、わたしも一員だったかと思うと、少しトホホな気持ちです。
境内に3つも渓谷がある東福寺。さすがに京都最大の伽藍を誇るので、たくさんの表情を愉しむことができました。当初、ここには楓ではなく、サクラを植える予定だったのですが、サクラの美しさが煩悩と繋がるということで、サクラを取りやめ、楓にしたというエピソードを聞きました。
この紅葉のうつくしさ。もみじが美しすぎて、これまた修行に身が入らなくなってしまうのは、サクラの場合と変わらないのではないでしょうか?
ただ、ただ、、うつくしい…。やはり紅葉の名所、人が集まるところに間違いはありません。
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○ 秋の特別拝観 2016 ○
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期間 :2016年11月1日(火)〜12月4日(日)
時間 :午前8時30分〜午後4時(受付終了)
拝観料 :400円(通天橋)
アクセス:JR・京阪電車「東福寺駅」下車 徒歩10分
市バス「東福寺」下車 徒歩10分
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