【第四十五番】観蔵院。

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日本舞踊?お茶?生け花?の先生のお稽古場兼ご自宅かと勘違いしてしまうコンクリート打ちっぱなしのモダンな建物。

お寺というと、やはり瓦葺きの御堂のイメージが強いので、なかなかこのモダニズムが浸透しないわたし。
でも、この近代建築が、いかにも「東京」というかんじがするので、「あー、東京の寺院めぐりをしているんだな」と改めて実感する時だったりもします。


コンクリートの冷たさのなかに、きちんと植栽や石仏などの設えが施されていて、
東京ミッドタウンなどの、日本を代表する近代建築に近いものを感じます。
わたしは自然の古くて、すこし寂れたかんじより、こういう洗練されたほうが好きだったりします。

さて、中にお邪魔すると、とても優しい奥様がお出迎えをしてくれました。
「若いのに、偉いねー」と褒めてくださる奥様。
寺ガール?御朱印ガール?が増殖しているものの、マニアックな巡礼をしている若者はまだまだ少ないようです。

色々とお話をしていると、なんと「巡礼者の皆さんにプレゼントをしているものがある」と机のなかから、とてもステキなモノを取り出してくれました。


なんと、般若心経と観音経の経本。
しかも、このステキなパッケージは、奥様の手作り。
色々な種類を選ばせてくれます。

巡礼者としては、一番嬉しいプレゼントではないでしょうか?
やはり、ただ御朱印を頂くのではなく、一寺一寺きちんとお大師さまを拝むことが大切。
改めて、巡礼とはなんぞや?ということを考えるきっかけとなりました。

こちらがご訪問をさせて頂いているにもかかわらず、このお心遣い。
本当にありがたく、気を引き締めて、巡礼を続けたいと思いました。


そんな意を決した心持ちで、奥様とお別れすると、外にはお大師さまが…。
今にも動き出しそうな、足を一歩前に進めたお姿が、これからの巡礼者の目指す姿のようにも感じられます。

奥様のお心遣いへの感謝とともに、次のお寺での出逢いを楽しみに行ってまいります。



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